特集その1

夏の暑さ対策(もちろん水槽の)!

1998.8.10

 いや〜、暑いですね〜!今年もアクアリストにとって苦難の夏がやってきました!それも、今年は猛暑のようで、ばんばん30度を超える日が続いてますね。
 だれだったすかね〜、今年は冷夏に違いないなんていったのは!
 うちの今年の室内最高気温は37度を記録(8月7日)しましたよ、ほんとに!
 とにかく、夏は気温は上がる、水温は上がるで大変です。
 一夏越したことのあるアクアリストなら分かるでしょうが、夏はある意味(冬よりも)水槽の管理が大変です。
 ここで、まだ一夏を超えてないビギナーのあなた、まだ熱帯魚を飼っていないあなた、なぜだか分かりますか。
 分からない人のために簡単に説明すると、「水の温度が上がりすぎるから」なんですね。

 赤道直下にすんでいる魚たちなのになんて根性がないんだと、不思議に思う人もいると思うけど、実際は24度〜27度くらいの水温で生活している?魚がほとんどな訳ですよ。
 流れのある川とか水量の豊富な川ならまだしも、狭い水槽の中で飼われている熱帯魚にとって夏場の暑さというのは、おいらたち人間が思っている以上に遙かに厳しいものがあるんですね。
 ちなみに、気温が30度ある部屋に置いてある水槽の温度は何度くらいか分かります?
 27度くらいかな?28度くらいだろう?と思っている方がほとんどだと思うけど、実際は特別何もしないのなら、確実に30度になります。

 気温より水温が低いという気がするのは気のせいというか、錯覚なんですね。夏暑いから川や海に泳ぎに行くのは確かに、気温より水温が低いから涼しく気持ちがいいんですね。
 だけど、それは水が流れているからなんです。
 冷たい水が湧き出て流れているからなんです。
 そして、水量が豊富だからなんです。
 水量も流れもほとんど無い狭い水槽とは状況がぜんぜん違うんですね。

 とにかく水温が上がるといろんな弊害がでてきます。
 それは、水質の悪化をはじめとして、温度上昇に伴う酸欠、悪玉?バクテリアの増加、水草が枯れたり溶けたりするなどです。
 それでは、これからもしばらくは続く暑い日を無事乗り越えていけるよう、おいらといっしょに水槽の温度を下げるにはどうしたらいいか考えていきましょう。

 高性能ヒーターでも水温は下げられない!

 熱帯魚の飼育する際の必需品にはどんなものがあるでしょうか。
 水槽はもちろん、砂、フィルター、ライト、サーもスタット、ヒーターなどは、熱帯魚を飼っている人なら誰でも持っているよね。
 その中でヒーターとサーモスタットの役割は「水温を適正な温度に保つ」ものだけど、これはあくまで下がった水温を上げるもので、下げることはできません。
 これは普通のバイメタル式のものでも、高価な電子式のものでもいっしょで、上がりすぎた水温を下げることはできないんですね。

 それじゃあ、水温を上げるためのヒーターと逆に水温を下げるクーラーはないのか?
 実はあるんですね、水槽用のクーラーというのが。
 おいらは持ってないけど、かなり効果はあるそうです。
 だけど、びっくりするくらい値段が張り、平気で数万円します。

 何にしてもメジャーなものではないようです。
 実際、おいらがショップで水槽用クーラーを見かけたことは数回しかなく、水槽用クーラーを使用している人はほとんどいないと思います。
 だけど、もうほんとに水槽のために作られたクーラーなんで、性能も効果もバッチリだと思います。
 我が熱帯魚が快適に過ごせるなら、お金はいくらかかっても構わないという方は、迷わずこの方法を試しましょう!

 クーラーがだめなら扇風機があるじゃないか!

 じゃあ、おいらをはじめ貧乏な、いや失礼、熱帯魚だけにお金をかけられないアクアリストは、無事夏を乗り切れるよう祈りながらじっとしていればいいのか?
 いや、いいわけないですね!
 祈るだけじゃなくて、他の水温を下げる方法を考えて、かわいい熱帯魚のためにできることはやっておきたいものですね。

 クーラーよりも安価で温度を下げるもの、おっ、扇風機があるじゃないか、と考えついたあなた、なかなかするどいです。
 そう、扇風機で温度を下げることができるんですね。
 ただし、水面に風が当たるようにした場合ですけどね。
 水槽のガラス面に扇風機の風を送っても、まず水温が下がることはないです。

 これは、気化熱を利用したものだからなんですね〜。
 お風呂から上がって、扇風機にあたっていると通常より早く体や髪の毛が乾いたことがあると思いますが、これと一緒で、水面に風を当てると水が蒸発しやすくなります。
 液体が気体に変わる場合、エネルギー(熱)が必要で、それを気化熱というんだけど、水槽の水温を下げるためには、バンバン水槽の水を蒸発させて熱を奪っていけばいいんですね。
 この理屈と同じだけど、扇風機を使わなくても水槽のふたをはずしておくだけでも結構効果があります。
 でも注意が一つだけ、扇風機を使うにしろ、ふたを開けておくにしろ、魚がダイビングしないように、そしてヤマトヌマエビが脱走しないように目の細かい網なんかを水槽に張っておきましょう。

 扇風機は家庭用の扇風機でもいいけど、水槽を床に置いてない限り水面に風を送ってやるのは難しいと思います。
 ちゃんと水槽用の扇風機もちゃんと発売されています。
 値段はたしか4千円ぐらいだったと思います。
 いっそ、パソコンを自作している人なら、余っているコンピュータ用ののクーリングファンなんかを流用してもいいんじゃないかと思います(水気に強いかどうかはしらないけど!)。
 残念ながら、この扇風機をサーモスタットに接続しても、通電が逆だから自動化は無理なんですよね〜。

 一日中クーラーを入れっぱなしにする!

 気温が下がれば、当然水温も下がります。ということは水槽のある部屋をクーラーで冷やしてやれば、暑さ対策ができます。
 しかし、この方法は、効果は抜群なんだけど、誰もいなくてもクーラーをつけっぱなしにするする必要がある、玄関などおよそクーラーがないようなところでは利用できない(玄関までクーラーの冷気を送ってやれば可能だがかなり効率は悪いと思う)、極めつけはその請求金額にびっくりして脳死を引き起こす可能性があるという欠点があります。

 おいらも、まだワンルームの部屋に住んでいた頃、8月に2週間ほど家を空けたときがあったんだけど、さすがに閉め切った部屋は暑いと思って、クーラーをつけっぱなしにして出かけたことがあります。この月の電気代は2万円をかるく超えていたと記憶しており(一人暮らしだったのに)、二度とこの方法は使うまい、次からは泥棒に入られてもいいから窓を開けていこうと心に誓ったものです。

 この方法は、一部屋に水槽を何台も置いていれば、以外と効率がいいのかもしれませんが、部屋に60センチ水槽が一本だけとかだと、かなりの勇気が必要となります。

 非常事態なのでライトを消してしまおう!

 ライトやライトの下のガラス蓋をさわったことがあるでしょうか?
 これはびっくりするくらい熱くなります。
 ライトの出す熱というのはかなりのものです。
 このほかにも、投げ込み式のフィルターもモーターが水槽の中にあることになるので、水温の上昇を招きます。

 普通の60センチ水槽でもライトは2灯式のライトを使っている人がほとんどだと思いますが、これが水草水槽になろうものなら3灯、4灯があたりまえとなっていることでしょう。
 このライトを、ためしに灯りを半分にしてみて下さい。
 確実に水温は下がると思います。

 しかし、魚はともかく、水草に光を当てないなんて非常識だと思う人もたくさんいるでしょう。
 これは確かに非常識です。
 非常識ですが、一般的に水草は、熱帯魚より高温に弱いんですね。
 当然30度なんて高温が続けば、枯れや溶けが発生すると思います。

 しかし、確かにライトを全部消すというのは乱暴なんで、水温の上昇を最低限に防ぎながら、光をある程度確保する方法を考えてみましょう。
 単純に考えて、熱の大本となるものを遠ざければいいんですね。
 1メートルとか遠ざけすぎるのは光が弱くなりすぎてあまり意味がないので、水面から10〜15センチぐらいあけてみましょう。
 少し光は弱まりますが、これだけでもだいぶ違います。ガラスふたを外すとなおベターです。
 この場合、扇風機の時と同様、目の細かい網を張っておくのをお忘れ無く。
 魚のダイビングやエビの脱走だけでなく、もしもライトが落ちたとき魚が感電するのを防ぎます。
 このライトを浮かせる小道具として、一応市販のものが千〜二千円程度で売られていますが、ベニヤ板なんかを組み合わせれば簡単に自作できるので、ぜひ挑戦してみて下さい。

 氷をうまく利用して乗り切ろう!

 氷を使って冷やすというのもひとつの方法だけど、水槽に直接浮かべるのは、何度まで下がるかわからないからちょっと危険です。
 おいらもやっている方法だけど、もし、上部フィルターを使っているなら、ビニール袋に氷を入れてフィルターの水の落とし口に入れておくのもいい方法ですね。
 これは間接的に徐々に水温が下がっていくのでお勧めです。外部フィルターを使っているならバケツに冷水や氷をを入れてその中にフィルターをつけておくのも効果的です。
 この方法は水量や温度にもよりますが、結構持続時間が長いのでかなりいい方法だと思います。
 近い方法で、外部フィルターを使っていて、ホースが十分長くクーラーのある部屋までフィルターだけでも持ってこれるなら、外部フィルターが冷やされて同様な効果が期待できます。

 飼育の基本、水換えをする。

 これが一番手っ取り早い方法で、何も用意するものがいらず、誰にでも実践でき、水槽の大きさやフィルターの形態によらない、オールマイティーな方法です。
 夏こそ水換えを頻繁にやりましょう。
 水もきれいになるし、水温も下がるし一石二鳥です。
 バケツいっぱいのちょっと冷たいぐらいの水を入れてやってやれば2〜3度ぐらいはすぐ下がります。
 この方法のポイントは、毎日少しづつの水換えを行うこと。毎日、大量の水を換えていくと、温度の急激な変化やPHショックなどで魚の調子が崩れる可能性があります。

 夏の暑さ対策の結論としては、この水換えを頻繁にすることをベースに、今まで述べてきたいくつかの方法を自分の水槽にあった組み合わせで乗り切るというのが導き出されたんじゃないでしょうか。
 あと約一ヶ月を乗り切れば、涼しい秋はもうすぐだから、アクアリストのみんな頑張りましょうね!