第2章の結論で、とりあえずパソコンのDTM環境からSY99の操作を全てやってしまおうという結論を出しました。
で、その理由や長所・短所なんかをざっと書いてたんだけど、今回はその検証を行った時の実験の様子とその結果を交えながら、一緒に実践をしていきましょうか。
とりあえず、その時使用したMIDIデータなんかも載せてますので、DLして実際にこの実験にあることを行ってみてください。
文章を眺めるだけじゃなく、実際に体験した方が一番理解が深まりますからね!
ちなみに、このデータは当然SY99用のデータなんで、他のシンセや音源を使っている場合には、当然動かないもしくはおかしい動作をすると思いますので、気を付けてください。
そして、ここではシェアウェア(2,000円)のシーケンスソフト「Music Studio Standard」を使用する前提で話を進めていきたいと思います。
特に他のシーケンスソフトでもまったく構わないんですが、ソフトによっては使えない機能もあるかもしれませんし、そのソフトでどのような操作すればいいのかも説明しません(できません)のでご了承ください。
注意! MSSには、インスタルメント・マップでデバイス、チャンネルにSY99を割り当てることにより、MSSからパッチ選択ができるようになります。
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DTMで曲を作成していく場合、曲データを入力していく以外に、音色の作成、各チャンネルの音色設定、エフェクトやパンの設定、などを行う必要があります。
問題は、パソコン側から操作できるかどうかなので、これらの操作ができるか実験を行いたいと思います。
音色の作成は敷居が高そうなので、とりあえず各チャンネルの音色設定から始めましょう!
まずは、音色の切り替え、つまりバンクセレクトとプログラムチェンジからいってみましょう!
GM音源でないSY99ではプログラムチェンジだけでは全ての音色を選択できません。
コントロールチェンジを使って、バンクセレクトというものをしなくてはならないんですね。
ちなみに、バンクセレクトはコントロールチェンジの0番と32番を使用します。
GS音源やXG音源なんかを使っている方は、そう難しくないかもしれませんが、バンクセレクトとはどういうものか簡単に説明してみましょう。
GM音源ではメロディ用の音色が128ありますが、これらはプログラムチェンジで選択できます。
しかし、GS音源やXG音源などは数百種類の音色が搭載されていて、いくつかのバンクに分けて音色を格納しています(プログラムチェンジで選択できるのは128種類までなので)。
よって、プログラムチェンジの前にバンクセレクトを行ってやると、どのバンクの12番目の音色を使うといった具合に、128以上の音色を扱えるんですね。
ただ、SY99で気を付けなくてはならないことは、バンクの構成がちょっと変わっていて、バンクの選択によって音色だけじゃなくて発音モードも切り替えるんですね。
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Bank
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Bank No
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(MSB),(LSB)
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PrgCng No
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備考
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| Voice | Internal |
1
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($00),($00)
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01〜64
($00〜$3F) |
ボイスモードの時 |
| Card |
2
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($00),($01)
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| Preset1 |
3
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($00),($02)
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| Preset2 |
6
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($00),($05)
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| Multi | Internal |
17
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($00),($10)
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65〜80
($40〜$4F) |
マルチモードの時 |
| Card |
18
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($00),($11)
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| Preset |
19
|
($00),($12)
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| Voice in Multi |
Internal |
33
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($00),($20)
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01〜64
($00〜$3F) |
マルチモードでボイスセレクト |
| Card |
34
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($00),($21)
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| Preset1 |
35
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($00),($22)
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|||
| Preset2 |
36
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($00),($25)
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表1を見てください、バンクの1から6までは「VOICE」の選択、17から19までは「MULTI」の選択、33から38までは「MULTIモードでのVOICE」選択という風に、ちょっと変わったバンク構成ですね。
GM音源をはじめDTMで通常使う音源は、初めから16チャンネル、つまり16パートの演奏が可能な状態ですが、SY99では16パートの演奏をするときは「MULTI」モードにしなくてはならないんです。
具体的に言うと、1音色(1チャンネル)のみで演奏を行うときは「VOICE(バンクの1〜6)」の選択だけでいいですが、通常のアンサンブル演奏では、[MULTI」のバンク選択をしてから、さらに「VOICE IN MULTI」バンクで各チャンネルのボイスを選択しなくてはならない訳です。
ちなみに表1では$00などの表記が見られますが、これは16進数の表記です。
通常、10進数と区別するために値の最初に「$」や値の最後に「H」をつけて区別します。
ですから、「$00」、「00H」、10進数の「0」は同じ値ということになります。
ここでは、書き方を統一するということで、16進数の場合「△△H」、10進数の時は単に△△という風に書いていきたいと思います。
では、まずコントロールチェンジ、プログラムチェンジを使って「VOICE」のプリセット1のバンクAの1番目の音色「AP:Rocks」の音色を選択して、音を鳴らしてみましょう。
ちなみに分かるとは思いますが、この場合のバンクAはバンクセレクトとはなんの関係もありません。
SY99で音色の格納してるところを便宜上バンクA,B,C,Dと呼んでいるだけです。
バンクセレクトはコントロールチェンジ0番(MSB)と32番(LSB)を使って行うんですが、SY99では0番(MSB)は00H固定です。
32番(LSB)の値を変えることによって、バンクを切り替えることができますが、例えばこの値が02Hの時はBANKbRのVOICE−Preset1を選択できます(表1で確認して下さい)。
さらにプログラムチェンジで値を00Hにすると、そのバンクの1番目に入っている音色、「AP:Rocks」が選択されます。
関係ないけど、おいらが素人目に思うに、表1のようにBANKb烽oCb燻タ際に指定する値と一つずれているのは、混乱しやすいと思いませんか。
まあ、とりあえずイベントの挿入で、次のようにデータを入れてみましょう(どのシーケンスソフトでもかまいません)。
ちなみに、以下のファイルがこの実験で使ったMIDIファイルです。
| 「AP|Rocks」選択MIDIデータ | sy99sp01.mid |
MSSを使っているなら、パッチの選択で「プリセット1ボイス」の「A−01 AP|Rocks」を選択してから、メニューの「実行」ー「トラックの初期か情報の挿入」で「トラックのインスタルメントの挿入」にチェックを入れて「OK」をクリックしてやれば、自動的に上の3つのイベントが作成されます。
その前に、パッチを選択した時点でSY99の設定がリアルタイムに変わっていきますけどね。
イベントが作成できたら再生ボタンを押してみましょう。
再生する前に、SY99で違うボイスあるいはマルチモードにしてから再生させると実験結果がよく分かります。
どうですか、SY99の設定は変わりましたか。
うまくいかないあなたへ もし、再生しても変わらない時は以下の項目をチェックしてみてください。 ・MIDIケーブルの接続はうまくいっているか(ケーブルのINとSY99のOUT、ケーブルのOUTとSY99のINが接続されているか) ・デバイスの選択でMIDIOUTや外部音源等が選択されているか(デバイスが内部音源などに設定されていれば、SY99にデータが送信されません) |
次はマルチを切り替えてみましょう。
まっさらな状態にするために、ファイルの新規作成でデータを初期化してやりましょう。
今回は、プリセットマルチの16番「Fork」を選択してみましょうか。
うまくいったでしょうか。
形は一緒で、設定する値が違うだけなので、そう難しくはないと思います。
ちなみに、以下のファイルがこの実験で使ったMIDIファイルです。
| 「MULTI−P−16」選択MIDIデータ | sy99sp02.mid |
通常は、SY99でアンサンブル演奏をさせると思いますが、その場合、SY99をマルチモードにして、マルチのボイス、つまり1〜16チャンネルに演奏させたい音色に設定する必要があります。
これは表1の「Voice In Multi」のバンクを使うことで実現できます。
具体的には、実験1−2で行ったようにまずマルチのバンクを選択し、その後「Voice in Multi」で使いたい音色をチャンネル毎に設定してやります。
ちなみに、マルチは登録して使用たいと思いますので、インターナルのバンクを選択します(インターナルマルチのの16番)。
それでは、今回はインターナルマルチの16を選択して、チャンネル1のボイスに「P1−A01 AP|Rocks」、チャンネル2のボイスに「P2−A10 SC:Healing」を設定してみましょう。
やはり、まっさらな状態にするために、ファイルの新規作成でデータを初期化しましょう。
とりあえず再生してみましょう。
ちゃんとSY99の設定は変わったでしょうか(マルチのエディット−Voiceで確認!)。
うまくいったら、本当にマルチティンバー演奏が可能か、2小節目に適当なノートデータを入力して再生させてみましょう。
以下のファイルが、実験その3のデータです(ノートデータ付き)
| SY99アンサンブルMIDIデータ | sy99sp03.mid |
以上でバンクセレクトの実験は終わりです。
なんとか、マルチティンバー演奏の音色選択の操作はMIDIから操作できそうですね!